Oct.24(Fri.)
■今日という日。
午前中、世田谷区中央図書館へ。
ドラマにもなった筒井康隆の『夢の検閲官』という短編小説がある。この作品、最初は「毎日新聞」に発表されたのだが、枚数制限で説明不足だったと、後に加筆修正をして小説誌に発表。それが決定稿として書籍に収録されている。以前から、改稿前の毎日版を読みたいと思っていたのだが、縮刷版のある都心の図書館に行くのが面倒で、ずっと放っておいた。しかし先日、縮刷版のある都内の図書館を調べたら、我が家から徒歩で行くことのできる世田谷区中央図書館にもあることがわかった。
加筆修正前の「夢の検閲官」は、決定稿と比べるとたしかに説明が少ない。筒井さんは夢のメカニズムをもっと伝えた方がいいと考えたのだろう。しかし、ファンタジー掌編として読むならば、説明の足りない毎日版も悪くない。2つを読み比べてみると、読後感が違う。
図書館を出ると雨が降り始めた。
雨やどりがてら『世田谷区立郷土資料館』に立ち寄る。ここもずっと気になっていたが、来る機会のなかった場所だ。

旧石器時代の出土品から昭和期の品々まで、世田谷区の歴史にまつわるものが多数展示されている。
中でも心惹かれたのは、古墳からの出土品。「七鈴鏡」なんて初めて知った。伝奇ロマンの小説や漫画の小道具として出てきそうなものだが。僕は知らなかった。


昼食は、世田谷通り沿いの『麺どころ さんQ』で。鶏清湯らあめんは、僕が好みのスープ。これはいい。脳内MAPに登録する。

帰還後は、夜の観劇に備えて休憩。3時間の長丁場。観るのにも体力がいるのだ。
夜、新国立劇場で『焼肉ドラゴン』(35)観劇。
重い題材を喜怒哀楽に満ちたエンターテイメントに昇華した素晴らしい舞台だった。この公演が決まったのは数年前だろうが、まさかこんなにも排他主義がはびこる中での上演になるとは想像していなかったに違いない。それもまたこの作品の運命であり宿命なのだと感じた。
終演後、出演者の松永玲子さんにご挨拶。

経堂に戻って、『さばのゆ』で夕餉。店主の直子さんも「焼肉ドラゴン」の評判を聞いており、「映画になりそうな話」と言っていたけど、映画にすると、どうしても重さの部分が前に出てしまうので、まったく異なる印象の作品となりそうだ。舞台でしか表現できない「物語」ってあるんだよなあ。