『ヴォカライズ/小菊路よう』
自分の低い声にコンプレックスを感じていた高校生が、
アカペラと出会うことで始まる青春ストーリー。
まず気に入っていたのは、
この内容はマンガという表現方法にぴったりだというところ。
逆にマンガ以外だと難しい。
(もちろん小説では可能ですが)
楽器の演奏技術が上達していくというのは、
実写やアニメでも表現可能で、
有名な作品もたくさんあるけど、
ボーカルというのは僕が知る限りではほとんどありません。
2025年の夏アニメで『うたごえはミルフィーユ』という、
やはりアカペラを題材にした作品があり、
そこにも自分の低い声にコンプレックスを感じている女子高生が出てくるのですが、
他の登場人物と比べて“演技している感”を強く感じてしまいます。
ただし、その低音があるからこそ、劇中で実演されるアカペラが魅力的になっているので、何を優先するかの問題なのかもしれませんが。
ちなみに、このアニメ、ストーリーはとてもよく出来ていて、面白いです。
だからこそ余計に、声にコンプレックスを感じる登場人物の難しさがわかるのだと思います。
『ヴォカライズ』に話を戻すと、
展開は、この手のストーリーの定番で進んでいますが、ひとつひとつのエピソード&キャラクター設定が面白いので、この先が楽しみです。
